こんにちは♪

パン教室FUKURAの金谷利香です。

暑い夏は今までの季節のようなパン作りをすると「過発酵」になってしまう可能性がぐんと高くなります

今日のテーマは「過発酵ってなぁに?」です^^

発酵器をみる生徒さん♪

まず過発酵の説明の前に、発酵についておはなししますね。

「発酵」とは、イーストが生地内の糖分を分解し、アルコールと炭酸ガスを生成することを言います。

小麦のたんぱく質は水分を加えてこねるとグルテンという網目状の骨格ができるのですね。

そこに炭酸ガスが発生してパン生地がふくらむといった仕組みです^^

風船をふくらませているようなイメージですね。

グルテンの繊維

次に過発酵とは、発酵が進みすぎてしまった状態のこと。

こんなときに過発酵は起こります。

  • パン生地の温度が高くなりすぎたとき
  • 発酵時間が長すぎたとき

パン生地の温度が高くなりすぎると、グルテンの構造を弱める原因となります。

また、発酵時間が長すぎるとパン生地はどこまでもどこまでもふくらもうとしてしまいますが、グルテンには限界があります。

限界を超えると風船の膜に穴があいてしまうようなイメージです。

こうなると、いくら炭酸ガスが発生してもグルテンが弱ってしまっているので、パン生地は思うようにふくらむことができなくなります。

過発酵になると、こんな悲しいことになっちゃいます。

私はすべて経験済みです。笑

  1. パン生地がベトベトで扱いにくくなる;_;
  2. 甘みがなくなる
  3. 焼き色がつかなくなる
  4. 焼きあがったパンがイースト臭い・アルコール臭い
  5. 窯伸びせず、ひしゃげやすくなる
  6. クラム(内層)が穴ぼこ
  7. おいしくない

しかも!

過発酵になってしまった生地は、二度と元には戻りません;_;

ということで、発酵が進みすぎてしまうと、パン作りにすごく影響があるのですね。

気温が高くなる夏の季節は要注意です!

生徒さんが生地をこねている様子

これからの季節は、仕込み水以外にもいろんなものの温度が高くなっているんですよ。

例えば、ホームベーカリーで生地作りをするなら、ホームベーカリー自体が電源を入れる前からすでにあったかいです。

冬とは絶対に違いますね^^

砂糖や塩などの材料も室温で保存していればそれらもすべてあったかいはずです。

手ごねの場合は、テーブルやこね台も冬よりはホカホカしていますね。

そして、みなさんの手も!

小麦粉を混ぜる木べらやゴムベラ、スケッパー、ボールなど、あらゆるものがいつもよりホカホカしているのです。

ということで、過発酵にならない対策をご紹介します♪

  1. ホームベーカリーやパンこね機の蓋をあけてこねる
  2. 水や牛乳などを冷やす
  3. 粉やバターを冷やす
  4. ボールやホームベーカリーのポットなどお道具を冷やす
  5. エアコンでお部屋を涼しくする
  6. ホームベーカリーやパンこね機の本体も涼しいところに置く
  7. イーストを減らす
  8. 発酵温度を下げる
    (レシピが35度発酵だったら30度で発酵するなど。)

暑くなってきたら、1番から順番に対策をするといいと思います♪

まずは、水や牛乳を冷やしてみる。

もっと暑くなってきたら、粉や他の材料も冷やしてみる。

みたいな感じで、ひとつずつ季節に合わせて冷やし具合を調整するのがおすすめです♡

小麦粉

発酵に関しては、夏場は発酵器は使わず室温でも十分にふくらみますよ^^

レッスンでは時間調整のために年中発酵器を使っていますが、試作のときは発酵器はほぼ使わなくなります。

電気代の節約にもなりますし♪

一度に全部やると、環境によってはこね上げ温度が25度に満たない場合がでてくるかもしれませんので、室温を参考にして試してみてくださいね。

こね上げ温度の詳細は、こちらの記事をご覧ください^^

親子レッスン♪シナモンロール作り

これで夏のおうちパン作りもいつもどおりにきっとおいしくできるはず♡

ぜひご参考にしてみてくださいね。

 

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