冷蔵庫から出すのをすっかり忘れていた冷たい固いバターを
ほんの少しだけレンジで温めてみたら、温めすぎて溶けてしまった!!
そんなことはありませんか?
今日のテーマは「溶けてしまったバター」について紐解いていきたいと思います♪
こんにちは♪
パン教室FUKURAの金谷利香です。
パン教室をはじめたい方やパン作りを基礎から学びたい方を「パン作り×web集客×デザイン」の3つの方向から応援しております。
実は、私もパン作り初心者さんのときにやってしまったことが何度かあります。
手ごねでパンをこねるときに、固く冷たいバターはなかなか生地に入り込みませんね。
寒い季節で冷え性さんだったらなおさら、生地温度も下がってしまいます。
それなのに、冷蔵庫からバターを出し忘れて、あわててレンジにかけたら、バターがしゃぼしゃぼの液体になってしまったこと。
あぁーーー。やってしまった!
溶けてしまったバターはそのままパン作りにいつもどおりに使っちゃっても大丈夫なのでしょうか?
フォカッチャみたいにもともと液体のオリーブオイルを使うパンもあるのだから、別に問題はなさそうな気もするなぁ。。。
では早速、溶けたバターについて紐解いてみましょうか^^
溶けたバターはパン作りに使わない方がいい
バターを生地に練り込んだパンは、ふんわりとボリュームよく仕上がるんです^^
「生地の伸展性」とも言います。
でもこれは、バターが溶けずに生地に練り込まれているからこそのメリット。
正確にはバターだけでなく、ショートニングやラード、マーガリンなどの固形油脂のメリットと言ったほうがいいですね。
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バターが溶けてしまうと、このメリットが失われてしまいます。
バターの可塑性を活かす
理由は、可塑性のある状態でパン生地に練り込む必要があるから。
ちょっと難しい言い方ですが、可塑性とは固形物に力を加えたときにその力がなくなったあとも形が元に戻らない性質のことを言います。
固形のバターを押さえたら、形は凹んだままになりますね。
その状態のことです^^
バターの可塑性は13~18度。
なので、液体になってしまったバターでは伸展性のメリットがなくなってしまう。ということなのです。
溶けたバター(液体油脂)を練り込むと
バターが溶けてしまうと、固形油脂から液体油脂に変わりますね。
液体油脂は、パン生地中の気泡を消失する性質があるんです。
なので、溶けてしまったバターを生地に練り込むと、せっかく発酵してできた炭酸ガスの気泡さえも消してしまうことになります。
そうすると、焼き上がったパンがふくらみにくくなるのは想像できるかと思います^^
なので、バターがないからとりあえず米油やサラダ油で代用してしまうと、まったく違う仕上がりのパンになってしまうんですね。
場合によっては、失敗につながることもありますので、気をつけてくださいね!
手ごねでバターを生地に入れるときの注意点
手ごねで生地をこねるときに、バターを手の温度で溶かすように生地に練り込むと、窯伸びしにくくふんわり感のない仕上がりになります。
そのため、手ごねで生地にバターを入れるときには、なるべく生地でバターを包み込むようにして手の温度で溶かさずに練り込んでみてくださいね。
固形油脂の伸展性を最大限に活かしたパン作りをすることで、より一層おうちパンがおいしくなると思います♪
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